【開催報告】構想の場「社会がサイエンスのナレッジを活用するイノベーションの場をいかにデザインするか?」

【日時】2023年1月30日(月)16:00-18:30

【活動カテゴリ】構想の場「サイエンスコミュニケーション×デザインラボ」

【テーマ】社会がサイエンスのナレッジを活用するイノベーションの場をいかにデザインするか?

【内容】アカデミア、企業、市民/自治体が、互いに知見を持ち寄り、理解を深め、科学技術リテラシーの向上や、人間社会の総合的理解を通じて、イノベーションの創出、社会課題解決への貢献を図るための場のあり方を考えました。

これまでの科学コミュニケーションの変遷を踏まえながら、次世代コミュニケーションとして、市民が研究者と研究パートナーとなるScitizenという概念が提唱されました。

また、企業の視点では、研究者と市民をつなぐ役割を担う中で、倫理学者や道化師、落語家などをゲストでお招きし、頭でなく腹落ちする体験を共有することで信頼関係を築くことの重要性が示されました。

さらにデザインの視点では、サイエンスと人の感情をつなぎ目に見える形やストーリーをクリエーションすることで相互理解が深まり意味をつくりだすというデザインの役割が共有されました。

最後に市民の視点では、サイエンスを理解してもらうという姿勢ではなく、あくまでも相手の文脈の中で納得してもうことで自分ゴト化するための繋ぎ方が提起されました。そのためにサイエンスに関心ない方々のいる場で(美術館やバス停など)、コミュニケーションを図る事例なども紹介されました。

知識のギャップを埋めることではない、お互いの背景や価値観などを共有することの重要性や、同床異夢を前提にゆとりや対話を通じて信頼関係が生まれることで、自分ゴトになり行動変容へつながる(異床同夢)という一連の道筋も見えてきました。と同時に文化や社会構造を変革することの必要性も再認識できましたので、今回の議論をいかにソサイエタルに実装していくかが継続して考えていきます。

当日のグラフィックレコーディング